あきる野市・風雨被災・付帯工事

今回も引き続き地元の風雨被災者宅の工事に触れたいと思います。

今回は特に浸水の厳しい一軒のお宅でした。

川沿いでもチョットした数センチの差でギリギリ免れる御宅もあれば、

1階のほとんどに浸水されてしまった方々・・・・

また木造でもパネル工法や2×4工法、軸組み工法、それに本来の床下空間の高さの違い等々・・・

1軒づつ全て異なるので消毒も一様ではありませんでした。

こちらは床板の裏に取り付けてある断熱材(グラスウール)に文字通り繊維内に雨水や汚水が吸収。

どっしりと重くぶら下がっていたので消毒が出来ません。

よってまず事前作業でこれら水分を吸収した「断熱材」とそれを落下から防いでいる「ベニヤ板」を、

全て撤去するという我々もできれば避けたいくらいの重労働なのでした( ノД`)シクシク…

リフォーム途中の和室の床組みの隙間から出入りすることになります。

まだグッショリした土壌が覗けるかと思います。

撤去後の断熱材はこのようにボロボロの真綿布団のようになっています。

これではこの中にも雑菌が繁殖し床下も床組みも腐食してくるのははっきりしています。

ということで苦闘の開始です(;’∀’)

またしてもピンボケで申し訳ありませんが、見てのとおりベニヤと断熱材を剥がした床組みはビッショリ・・・

真冬でも雑菌臭は蔓延しています。

おまけにつなぎの重ね着にカッパを着た身体にも冷たく水が染み込んできます。

剥がしたベニヤもかなりの残材化となり床下空間を占めています。

ここまで来るまでが一苦労・・・( ノД`)シクシク…

剥がした床板の裏は真っ白く「カビ」も発生していますね。

さあこれからいよいよ集めて地上に搬出が開始です。

端からひたすら集めて最初の和室から出すしかありません。

このころは先は見えてきましたが心が折れそうです・・・(;´Д`)

そして・・・・↓

ある程度綺麗になりました。

この状態でしばらく床下を乾燥させてから改めて衛生消毒の日程をご相談です。

搬出した不要残材は市の方で「被災ゴミ」として収集処分してくれます。

こちらでの処分が無く作業がここまでで完了ということでホット一息の瞬間です。

しかしもったいなくも撤去せざるをえなくなってしまった建築材料の多いこと多いこと・・・

床下作業も大変なら床上作業も大変ということで・・・・

「水」という物体が人間生活の何よりの「味方」であると同時に、

なによりの「敵」にもなり得るという証明のような仕事です。

木造建築物最大の敵はまず「水分」、「雨水」・・・・

水分を吸った「畳」や「断熱材」、それに「土」や「砂」までもが「石」のように重くなることを、

人間はここ最近の災害で嫌というほど味わっているのですから・・・